Just married
: UPDATE /義弟の結婚
花嫁・花婿の移動用ミニモーク(Mini Moke)
南仏サントロペのカトリック教会式に続き、サントロペ・ゴルフ場の空と丘を望む屋外会場で、ユダヤ教のセレモニー。アメリカ人でカトリックの信徒の義妹、フランス人でユダヤ教徒の義弟は神父とラビ(ユダヤ教の教師)両方から祝福を受け、フランスでも非常に珍しい結婚式を挙げました。コロナ禍で2度結婚式を延期した2人は、南仏の陽光を背景にひときわ輝いていました。からりと晴れた9月初めのサントロペは、まるで夏休みの延長。誰もが会話を楽しみ、笑い、この一年半のコロナ禍をひととき忘れることができました。
披露宴のテーブル
コロナとの共存
L’Arc de Triomphe, Wrapped ラッピングされた凱旋門
L’Arc de Triomphe, Wrapped ラッピングされた凱旋門
凱旋門の屋上から
めずらしいチーズとおなじみのチーズを紹介
①トゥール・ド・モント(Tour du Montot) 左下
ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地方のモント農場*で作られています。こちらの農場では、春になるとヤギの生乳からフレッシュチーズを作っていますが、18~20日熟成させると、写真のように一見硬そうに見える、でも実際は口の中でとろけるトゥール・ド・モントになります。8リットルのヤギのミルクから作られ、その大きさとはっきりした塩味、複雑な味わいが特徴です。
*モント農場
ソーヌ・エ・ロワール(Saône-et-Loire)県のウードリー村で230ヘクタールの敷地に、300頭のヤギを飼っている家族経営の農場。
数世代にわたりシェーブルを数種類とシャロレー種の肉牛を生産している。農場ではチーズの直売もしているようです。
② ブリー・ド・モーAOP 左奥
チーズが好きな人で、ブリーが苦手な人っているのでしょうか。そのくらい「チーズの王様」はフランスの誰もが好きなチーズです。パリの近郊イルドフランス地域圏のブリー地方が主な生産地です。
③ エルキュール Le Hercule 右奥
MOF(フランス国家最優秀職人)のフレンチのシェフ、ドミニク・ブシェ(Dominique Bouchet)が作った羊、ヤギの乳を合わせて作ったハードチーズ。あまり見かけないので、見つけたら買ってみて、損はありません!ナッツ、バターの香りが後を引くおいしさで、非常にバランスのとれた味です。シェーブルのクセやブルビ(羊のミルクのチーズ)のコッテリさがあわさって打ち消され、洗練された味わいに。気に入りました!
④ カンタル cantal 右の真ん中
熟成期間30〜60日のものは、ジョンヌ(Jeune)、90~210日間のものはアントル・ドゥー(Entre-deux)と240日のものはヴュー(Vieux) と呼ばれています。写真のものは、アントル・ドゥー(Entre-deux)つまり「中くらい」の熟成と呼ばれるもののよう。フランス語にミキュイ(mi-cuit)半分火を通したという表現もあり、食品や料理など味覚がかかわる領域では「ちょうどよい加減」のバランスが求められるのですね。
⑤ ルーエル Rouelle 右下
中央に穴の開いた円盤形のシェーブル。タルン(Tarn)県で、ヤギの生乳を使って作っています。このシェーブルはこれまでに各種のチーズ賞を受賞しています。天然の外皮には木炭粉がまぶしてあり、灰色のカビが生えています。真っ白な中身は均質でパンに塗って食べられる柔らかさ。程よい酸味と軽くナッツのような味わいもあります。
食事の締めくくりにタイプの違うシェーブル、例えば先に紹介したトゥール・ド・モントやシャロレーAOP、または栗の葉で包まれたバノンなど見た目の異なるシェーブルと盛り合わせると楽しいかもしれません。バゲットが合いましたが、レーズンやくるみの入ったパンと合わせるのも良さそう。
⑥ コンテ(Comté)AOP 24ヶ月熟成 真ん中
ご存知フランス人に人気のコンテ。熟成が進み、写真のように中身が黄色になったコンテは特においしいです。黄色いのは、牛が牧草地のカロチンが豊富な草花を食べるからだそう。写真のように24ヶ月の長期熟成させたものは甘味と味がより複雑で深みを増します。噛むとアミノ酸の小さな結晶が感じられるものも。フランスに数あるAOPチーズの中で最も生産量が多く、(なんとフランスの乳製品生産者協会のサイトには珍しく)日本語のウェブサイトもあります。https://www.comte.jp/